「レナードの朝」を見た。
これは真実の物語である。
…1969年ブロンクス…とクレジットされ映画は始まる。
まだ50年ちょっとしかたっていない。
〝嗜眠性脳炎〟という病気で脳や身体の機能が止まってしまった患者と精神科医の物語だ。
こんなことがあったのかと驚いた。
深刻な話だ。
薬の投与によって機能を回復するが、それはつかの間の奇跡だった。
空白の期間を取り戻そうと元気に活動する患者たち。
だから、病の再発はより深刻だ。
こうなるなら意識が戻らずに病のままでいた方が良かったのではと思ってしまう。
でもそれは違う。
正常になったレナードと母が抱き合うシーンは感動的だ。
現在、この病気はどうなっているのだろう…
それにしても、レナード役のロバート・デ・ニーロは凄い役者だ。
この病の患者を研究し、身体の動きまで患者そのものに見える。
表情で演技するとは、こういうことなのか。