さすがシリーズ最高傑作だ。
創世記とはギリシャ語で、〝ゲネシス=起源〟という意味である。
地球が猿の惑星になった起源を見事に描いている。
アルツハイマー症の新薬によって猿の知能が発達したという設定は、ありそうな話だけに恐ろしい。
ボス猿の名前がシーザーというのも意味深だ。
シーザーはガリア、ゲルマニア、ブリタニアを征服し、ヨーロッパ全土をローマ帝国の支配下にした男だ。
猿のシーザーは地球を〝猿の惑星〟にしてしまう。
ゴールデンゲートブリッジを挟み対峙する猿と人間。
橋の向こうにあるビル群を見つめるシーザーの姿が印象的だ。
最後に、元飼主の青年が「家に帰ろう」といった時、シーザーは青年を抱き、
耳元で「この森が僕の家だ」と人間の言葉で語る。
感動するが、あまりにも衝撃的だ。