「パーフェクト・デイズ」を見た。
さすがカンヌで賞をとった映画だ。
素晴らしい!
東京の公衆トイレを清掃する男の日々変わらぬ日常を描いた物語だ。
主演の役所広司はこの男そのもので、まるでドキュメンタリー映画のようだ。
決してヒーローではない、どこにでもいそうな男。
朝起きる。布団をたたむ(万年床にしない点が良い)、ヒゲそり、歯磨き、着替えて仕事へ。
玄関を出て、空を見上げるのが日課だ。
自販機で缶コーヒーを買い、昔のロック音楽を聴きながら出勤。
(音楽はカセットテープ。)
仕事のトイレ掃除は異常に丁寧だ。
仕事終わりは銭湯の一番風呂。
風呂上がりはTVで大相撲を見る。
そして居酒屋でプロ野球を見ながらの夕食。
何処にでもいるオヤジだ。(こいつは俺か?)
寝る時に読む本は古書店で買ってるし、贅沢とはかけ離れた生活をしている。
でも満足していて、幸せそうだ。
この男の生き方を見ていると、ひょっとしたら自分は幸せなのかと思えてくる。